以前にもお知らせ致しましたが、「染司よしおか」の日常を克明にとらえたドキュメンタリー映画「紫」が2013年1月5日から大阪十三にあります第七藝術劇場にて上映されます。
映画にも登場する、東大寺の修二会 (お水取り) に使われる椿の造り花の和紙染めが本年も始まりました。赤い花びらと白い花びらのついた「糊こぼし」という名の椿。その赤い花びらは紅花で染められます。
映画が撮影されたのは 1,260回目の修二会の年、2011年でした。和紙を染めていたり、お納めに行ったり、花造りを拝見したりする風景が登場しますが、この時はまだ東北の震災前でした。3月11日に震災が起こってから伺った修二会は本当に意味が深く、改めて自然の大きさ、恐ろしさ、豊かさを感じました。この映画が完成し、上映が始まってから約一年、「染司よしおか」は変わらず同じ和紙を同じ枚数お納めし、自然に感謝をして、今日も染色を続けております。
新春 5日、6日、12日、13日 (追加となりました) 皆様とお会いできますことを楽しみに致しております。皆様どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。
【映画「紫」大阪上映スケジュール】
映画「紫」(上映時間77分)
2013年1月5日 (土) 〜 1月11日 (金) 12:20〜
2013年1月12日 (土) 〜 1月18日 (金) 12:10〜
*1日1回上映。上映は1月18日 (金) 迄で終了。
*2013/1/5(土)、1/6(日) 上映後
「川瀬美香監督、吉岡幸雄、吉岡更紗 トークショー&サイン会」
(参加:当日映画ご鑑賞者のみ対象)
*2013/1/12(土)、1/13(日) 上映後
「吉岡幸雄、吉岡更紗 舞台挨拶」(約10分間)
(参加:当日映画ご鑑賞者のみ対象)
[料金]
前売り 1,200円
当日 一般 1,500円 専門・大学生 1,200円
中・高・シニア 1,000円
[アクセス]
第七藝術劇場
大阪市淀川区十三本町1-7-27
サンポードシティ6F 〒532-0024
TEL:06-6302-2073
(第七藝術劇場アクセスマップ)
ドキュメンタリー映画「紫」
植物だけの色。途絶えかけた日本の心。
かつて日本の色には何処のものとも違う
独特なニュアンスがあった。
それは、この国の風土が育んだ植物染料だけが表現できた色。
化学染料に頼り、失われつつあった日本の色を取り戻そうと
闘う男がいる。 吉岡幸雄。
姿を消し始めた染織植物は、農家を探し、
説得し栽培するところから関わる。
単なる染め職人ではない。
無理だと言われても諦めない。
植物の染料は漢方とも紙一重。
美しいのもは身も心も癒す。 優しい頑固者。
これはその静かな闘いの記録である。
(映画『紫』公式サイトより)