-
最近の投稿
カテゴリー
アーカイブ
タグクラウド
「季の色」カテゴリーアーカイブ
煤竹色(すすたけいろ)
夕闇がせまるころになると、だんだんと冷え込みがつよくなって、火が恋しくなる季節になってきた。 ひと昔前まで、田舎の家に行くと、囲炉裏が切ってあって、そこに薪と炭火があかあかと燃えていて、自在カギがつるされ、白い煙がゆっく … 続きを読む
朱色(しゅいろ)
秋の正倉院展が近づいてきて、胸がときめいている。というのも私の染織の仕事のお手本が飛鳥・天平の遺宝であり、それらをじかに見ることができる喜びがあるからだ。 正倉院に遺された色彩と形は、現代の美とデザインをはるかに超えてい … 続きを読む
夕顔の色
奈良の知人の邸へ、夕顔の花が咲くのを見にいったことがある。まだ立秋まではひと月ほどある七月の上旬のことだった。陽が傾いて夕顔の花が咲くのを待っていた。 暑さのなかで、しおれていた花が、少し涼やかな風が吹くようになると、緑 … 続きを読む
桜鼠(さくらねずみ)
京都の洛南に墨染というところがある。 この前も東京から来られた人と車に同乗していて、そこを通った折に、昔はこのあたりで墨で染物をしていたのですかと、尋ねられた。そうではなくて、地名は次のような歌に由来しているのである。 … 続きを読む