第164回 神戸風月堂サロン講座
吉岡幸雄・日本の色「王朝のかさねの色目」

2012.4.8 (日) 13:30 兵庫県神戸市

講 演 日本の色「王朝のかさねの色目」
吉岡幸雄(染師・染織史家・「染司よしおか」五代目当主)

第164回 神戸風月堂サロン講座
*正式な表記は「神戸凮月堂」(「風」の字の「几」中が「百」)
内 容
わが国は飛鳥、奈良時代を通じて政治体制のみならず文化芸術においても中国の隋や唐の影響を大きく受けてきた。それが平安時代に入って、菅原道真の進言による遣唐使の廃止 (894年) 以降、しだいにわが国独自の文化、つまり和洋文化が萌芽することになる。

『源氏物語』や『枕草子』などを読むと、衣裳や (ふみ)の和紙の彩りに対する「 (とき)にあひたる」というほめ言葉がたびたびみられる。春なら梅、桜、初夏には菖蒲、杜若、秋なら紅葉というように、季節にあわせてかさね色を選び工夫することが貴族の心がけになってゆく。そうした色彩の組み合わせをどのように工夫するかは、その当人と仕える女房たちが季節の草木花をあれこれとおもいめぐらせて、染め色をおおらかに決めていったのである。

(吉岡幸雄著『王朝のかさね色辞典』より)

会場では、「染司よしおか」工房で制作されたかさねの作品や関連資料の展示をいたします。その季節への憧憬のような「かさね色」に、自然への崇敬や自然との共生の心を思い出していただき、王朝人の心にかえって日本の美しい四季の彩りをお楽しみください。

*講演終了後、吉岡氏著作本頒布・サイン会を予定しております。
日 時 平成24年4月8日(日) 開場13時 開演13時30分
場 所 神戸風月堂本店(地下ホール)
〒650-0022 神戸市中央区元町通3丁目3番10号
参加費 大人 2,500円/大学生・高校生 2,000円/中学生以下 1,500円
(創作和菓子とお茶付)
お申し込み・
お問い合わせ
神戸風月堂
TEL: 078−321ー5617
FAX: 078−321−5665
参考リンク 『王朝のかさね色辞典』と吉岡幸雄の仕事展
紫紅社刊『王朝のかさね色辞典』序文
神戸凮月堂サロン講座 日本の色「王朝のかさねの色目」についてツイートする